安心亞 アンバ―・アン

天然愛されタレントが実在の料理人に挑戦

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2008年のデビュー当時、「宅男女神(オタクの女神)」として一躍注目を浴びた安心亞(アンバ―・アン)。CM、コンサート、ドラマや映画など、ますます活躍の場を広げています。歌えて踊れるだけでなく、演技の実力も右肩上がり。14年に放映されたドラマ『妹妹』(僕らのメヌエット)では、演技力が高く評価され、以降、役者としての活躍も目立ちます。

人気ドラマシリーズ「植劇場」の作品の一つで、7月14日から放映予定の『五味八珍的歲月』でも堂々の主演を務めました。普段は明るくてちょっと天然なイメージですが、今回のキャラクターは今までとまったく違うタイプのようです。今回はその作品のエピソードを中心に、お話を伺いました。

―まずドラマ『五味八珍的歲月』(※)について、どんな物語か教えていただけますか。

「物語の舞台は1949年の台湾、戒厳令下だったころの話です。多くの人が戦争で家族と離れ離れになり、故郷や家族への思いが強い時代でした。当時、料理初心者だった傅培梅(フー・ペイメイ)が、家族のためにどのような苦労を重ねて一人前の料理人なったのか、その過程を描いた物語です」

※五味八珍的歲月=傅培梅が書いた自伝の書名。

―傅培梅といえば、台湾では有名な料理人ですね。オファーを受けた時のお気持ちをお聞かせてください。

「まず外見的に、私は背が高いのですが、彼女は背が高くない方です。それに、私は料理が全然できないので、最初はこのドラマのオファーをいただいた時、びっくりしました。どうして自分なのか今でも分かりません(笑)。でもやっぱりうれしかったです。この役を演じていろいろ勉強になりましたし、また一つ成長できたと思います」

―この芝居で一番難しい点は何でしたか。

「実在の人物なので、世間では傅培梅先生に対するイメージがあります。そのままのイメージを完璧に再現するのは難しいですし、皆の期待が大きければ大きいほど大きなプレッシャーがかかります。そのプレッシャーを吹き飛ばすのが一番難しかったです」

―では実際に傅培梅を演じられた時、どんな点に注意されましたか。

「普段は優しい話し方で、物腰柔らかに見えますが、実際は芯の強い方だったので、時には強気であるよう自分に言い聞かせました。また彼女は大連独特の発音なので、まねるのが難しかったです。練習しすぎたせいか、家で母と話した時、大連アクセントの話し方がつい口をついて出てしまい、母に『何を言っているのか聞き取れない』と言われたこともありました(笑)」

―今回のドラマ出演をきっかけに料理ができるようになったとお聞きしました。得意な料理は何ですか。

「やっぱり『炒炒肉』(傅培梅が得意とする山東料理の一つ)ですね。ほかにも簡単な中華料理だったら作れます。以前は、料理は面倒くさいと思っていて、まったく興味がありませんでした。でも実際にやってみると、そんなに難しいことではなかったんですね。何よりも家族や皆に料理を振る舞って、『おいしい』と喜んでもらえることが一番うれしいです」

お笑いキャラを演じたい

―今まで演じていた役の中で、一番うまく演じられたと思う役柄はありますか。

「さまざまな役を演じることによって、その役ごとに成長できたと思います。その中でも『妹妹』で演じた役が好きです。ヒロイン繼薇(ジーウェイ)のイメージは昔の自分によく似ていたからです。自信がなくて、自分は余分な人間で、誰にも好かれていないと思っていました。でもこの役が好きなんです。繼薇の天然さと無我夢中な性格に惹かれました。この役を演じて少し自信がもらえました」

――以前、台湾で活躍されている北村豊晴監督の映画『阿嬤的夢中情人』(おばあちゃんの夢中恋人)に出演されましたね。彼との共演で特に印象深いことはありましたか。

「とにかく北村監督は私をかわいがってくれました。私が何をしても、どう演じても、いつも『気に入った』『いい感じ』と言ってくれるんです。特に私と藍正龍(ラン・ジェンロン)が海に落ちたシーンでは、カットという声の後、北村監督は自ら海に飛び込んで真っ先に私を助けに来てくれました。藍正龍は自力で海辺まで泳いでいました(笑)」

―他にやってみたいキャラクターや共演したい人は?

「吳君如(サンドラ・ン)のような、お笑いキャラを演じたいです。やっぱりコメディーが自分に一番向いていると思うんですよね。もし機会があったら、完全なコメディーに出演したいです。共演してみたいのは、吳慷仁(ウー・カンレン)さん。『一把青』に出演された時の演技がとても好きです」

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―ネットでは「オタクの女神」と呼ばれていますが、誰とでも親しく接するイメージもありますね。

「そう呼ばれるのはうれしいです。そもそも私は自分に自信があるタイプではありません。時々女神にふさわしい振る舞いや歩き方にしたほうがいいかなと思うこともありましたが、そういうのはやっぱりぎこちないというか、楽しくありません。私はありのままでいるほうが好きです」

―スタイルを保つ秘訣は?

「筋トレやストレッチ、あと食事制限ですね。ここで皆さんに一つアドバイスです。筋トレや激しい運動をした後は必ず筋肉をほぐすこと。私はそれをしなかったので、ちょっとムキムキになっちゃいました(笑)」

―台湾でおオススメの食べ物はありますか。

「B級グルメが大好きなんです。『豬腳飯』(豚足ごはん)や台湾南部の『雞肉飯』などが大好物。特に

嘉義の『阿樓師雞肉飯』が、今まで食べた雞肉飯の中で一番おいしかったです。もし皆さんが嘉義市の東区に行かれたら、ぜひ食べてみてください。他には『酥炸紅豆餅』(揚げまんじゅう)や『鹹酥雞』(台湾風フライドチキン)もオススメです。プライベートでもよく食べに行きます」


Profile
1985年生まれ。2008年にデビュー。これまで『惡女』(11年)、『單身極品』(13年)、『在一起』(14年)、『人生要漂亮』(16年)の計4枚のアルバムをリリース。ドラマ『妹妹』(14年)のほか、映画『西門町』(12年)、映画『阿嬤的夢中情人』(おばあちゃんの夢中恋人/13年)など主演作多数。最新作は2017年7月に放送予定のドラマ『植劇場―五味八珍的歲月』。

取材・文:吳柏翰(編集部)/写真提供:白鴻揚娛樂事業、好風光創意執行


(2017年7月号掲載)

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