呷飽未

台湾語は北部、中部、南部と各地方、各家庭によって発音が異なることがあります。ここでは、異なる地方出身の台湾語ネーティブの発音を複数収録しました。

[台湾語] 呷飽未 ジャッバーベ

[日本語訳] ご飯食べましたか?
[例文]  呷飽未? ジャッバーベ

[台湾華語]  吃飽了嗎?
[日本語訳] ご飯食べましたか?

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台湾に語学留学中の知り合いから、「『こんにちは』は、華語では你好(nǐ hǎo)で、台湾語でも同じ漢字で発音はリホーだと教わったのに、実際台湾に来てから、台湾語でリホーって挨拶してくる人に出会ったことがない。台湾人が挨拶する時に一番使う言葉は何なんのか教えてほしい」と連絡がありました。

なかなかするどい観察「耳」を持っていらっしゃいますね。そうなんです。正直、教科書的には「こんにちは」=「你好」(華語)=「リホー」(台湾語)が対訳として正しいのですが、実際の生活では、台湾語で挨拶する時は、リホーの代わりに、「呷飽未(ジャッバーベ)」を使う場面によく遭遇すると思います。

「呷飽未(ジャッバーベ)」は直訳すると、「ご飯食べましたか?」という意味になりますが、明らかに、食事時間ではない時でも使われるので、言葉が持つ社会的な意味合いを知らず、単に字面の意味合いで理解しようとすると、「どうしてこんな妙な時間にこの台湾人はご飯を食べたかって聞いてくるんだろう?」と外国人は思わず首を傾げてしまいます。

どうして、他の国の挨拶言葉は「Bonjor」 、「Hola」、 「How are you?」など、身体が元気なのかどうかを聞いてくるのに対して、台湾語の場合はお腹がいっぱいかどうかを聞いてくるのでしょうか?

それは昔、台湾に移住してきたいわゆる開拓期時代には、なかなか食べ物にありつくことができなくて、ご飯をお腹いっぱいに食べることが最大の幸せの象徴だったから、その名残だと主張する研究者もいれば、台湾人にとって家族全員集まってわいわいと食事を楽しむことが人生の一番の幸せ、だからご飯食べたかという挨拶言葉には、実は相手にご飯をいっぱい食べて幸せになれという祝福の気持ちを込めているとか、昔からホスピタリティー精神旺盛の台湾人は、知り合いに対して、「ご飯食べた?」と挨拶し、相手は「まだだ」と答えた場合は、その相手を自宅に招いてお腹いっぱいになるまでごちそうする、「呷飽未(ジャッバーベ)」はまさにそんなホスピタリティー精神旺盛な台湾人の気質を物語る挨拶なのだという内容の論文をまとめた学者もいたとか、諸説さまざまです。

「呷飽未(ジャッバーベ)」は単なる挨拶言葉を超える、深い意味合いを持っているかもしれませんね。
「呷飽未(ジャッバーベ)?」(ご飯食べた?)に対し、「呷飽啊,你哩?(ジャッパーア,リーレ)」(食べたよ、あなたは?)か「猶未(ヤウブェ)」(まだです)という受け答えが一番オーソドックスなパターンです。

ぜひチャンスがあったら、この基本型を実践してみてください。台湾人との距離がぐっと縮まること間違いなし!

(文:趙怡華/2018年3月号掲載)

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