郭書瑤 グオ・シューヤオ 西門町を舞台にした新作映画で主演

01-125「お金の価値観、家庭の定義を考えさせられる」

2009年にオンラインゲームのCMで爆発的な人気を集め、瑤瑤(ヤオヤオ)というニックネームで知られる郭書瑤。あどけない顔とメリハリのあるボディーが男性に受け、グラビアアイドル「宅男女神(オタクの女神)」としてゲームを紹介する番組の司会などで活躍。10年からテレビドラマや映画の出演が中心になり、13年に映画『志気』で台湾アカデミー賞の金馬獎の最優秀新人賞を獲得した。セクシーアイドルから演技派女優へと見事なイメージチェンジに成功し、ますます活躍の場を広げている。今回は、来年上映予定の新作映画『西城童話』について語ってくれた。

―来月公開予定の新作映画『西城童話』はどんなストーリーですか。

「台北の西門町は若者のファッション、はやっているものが集まっていますが、古い建物も見られるので、新しいものと古いものが共存している特別な場所です。そして若い人からお年寄り、お金持ち、貧乏人まで、いろいろな人も西門町に集まってきます。この映画は、西門町で起こるさまざまな物語、家と家族にまつわるストーリーです。誰もがもっといい暮らしができるように頑張って働いていて、お金が嫌いな人はたぶんいないですよね。でも、ただお金を追いかけるだけになったらどうなるか? お金があれば家を買えるけど、じゃあ家さえあれば家庭が作れるの? ハウスとホームの違いは何か? そういった問題を監督が掘り起こして、お金に対する価値観、家庭の定義などいろいろ考えさせる映画です」

―あなたが演じる小虎はどんな役柄ですか。

「小虎は母子家庭なのですが、母親との間に埋められない溝がある女の子です。小虎にとってお金が一番安心感を与えてくれものなので、西門町に自分の家を買うために一生懸命働きます。その後いろいろなことが起きて、彼女の考え方もだんだん変わっていきます」

―ご自身の経験とも重なる部分があるのでは?

「似ていますね。母子家庭で、自分たちの家を買うために一生懸命働くところや金銭感覚、それにお金がなければ不安になるところも以前の私と一緒ですね。この映画を撮影して、果たして本当にそんなにお金が要るのかと考えるようになりました。私も小虎と一緒に成長したと思います」

―では演じやすかったですか。

「監督の要求が高かったので、そうでもないですね。演技ではなく、本物の感情の発露や、気持ちを人に伝える説得力を監督に求められました。一つのシーンを3回以上撮ることもよくありましたね。小虎の性格は私と違って、例えばヤクザに遭遇してもけんかを売るようなまねができる勇気ある人ですが、ヤクザ役の役者さんの眼が本当に怖かったので、それを演じるのはちょっと難しかったです(笑)。以前の役は学生が多く、今回は今まで演じたキャラの中にない職業なので、撮影する前は西門町で商売している人たちを観察しました」

―撮影チームはいかがでしたか。

「スタッフを含めてみんないい人でした。実はホームレスの西門慶役の李李仁さんと小虎の母親役の楊貴媚さんのお二人は、金鐘獎を獲得したこともある大先輩なので一緒に仕事することに最初は大きなプレッシャーを感じました。でも実際一緒に仕事をしてみると、私が緊張している時に二人がリードしてくれるのでとても安心し、スムーズに演じることができました。特に貴媚さんはアドリブでさまざまなパスを投げてくれるので、例えば感動的なシーンでは自分がグッときてしまうところもありました」
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―何度も映画に出演されていますが、今も撮影中は緊張されるのですか。

「回数とは関係ないと思います。もちろん以前学んだ経験はありますが、役柄が毎回違いますから、私は毎回自分をゼロの状態にリセットして役に挑みます。自分の表現力を重視しているからこそ気にするのだと思うので、私の緊張感は経験値とは関係なく自分への要求からくるのかもしれません」

―撮影のエピソードがあれば教えてください。

「今回一つ特別な撮影場所がありました。火災で今は廃墟になっている昔の台北戲院(映画館)です。映画の中では李仁さんが演じる西門慶役の家。廃墟なので安全とはいいきれない所ですが、中はとてもきれいなんです。火災で天井がなくなり、飛んできた鳥たちが種を運んできたのか、映画館の椅子には緑の草がたくさん生えています。汚い感じはなくて、森のようにとても美しいです。そこでお風呂に入るシーンがあったのですが、その日に撮った写真はどれもきれいでした」

今の仕事は自分を成長させてくれる

―これまでの作品でターニングポイントといえる作品はありますか。

「やはり『志気』ですね。初めてお芝居している最中に自分はお芝居が好きだと感じました。でも、自分が本当に女優でやっていけるのかと自信はなかった。『志気』で金馬獎の最優秀新人賞を獲得したことで自分は役者をやってもいいと認められたように感じ、やっと自信を持てました」

―お芝居することはあなたにとってどんな意味があるのですか。

「視野を広げることです。役を通して、他の人の人生を生きることができます。役作りの時、他の人の考え方も知ることができるので、いろいろな面から物事を考えられるようになりました。そして他人をもっと思いやれるようになりましたね。この仕事はお金のためだけではなく、自分が成長できることが何よりの成果だと思います」

―日本についてどう思われますか。

「大好き! 本~当に日本大好きです。少なくても毎年1回は行きます。今年は3回ぐらい行きましたね。化粧品を1年分買ったり、生活用品も日本から買ってきたりするものが多いです(笑)。ある日、友達と一緒にスーパーに行ったら、花王の洗剤など台湾でも売っているものを買ったので、『日本に住んでいるの!?』と呆れられました(笑)。食べ物もどれも美味しくて、デザートも見た目がきれいで美味しいです。日本のドラマも好きで、最近は『家売るオンナ』とちょっと前の『家政婦のミタ』を見ています」

―一緒に仕事をしてみたい芸能人はいますか。

「木村拓哉さんにお会いしたいです。私は彼の若いころと似ていると言われるんですよ(笑)。ネットで紹介されている、私と木村さんの笑顔を並べた写真を見たことありますか? 仕事じゃなくても本人に会ってみたいですね」

―日本人にお薦めのスポットを教えてください

「台南が大阪や京都にちょっと似ていて、日本人も好きな雰囲気かもしれません。あ、特にお薦めしたいドリンクのお店があります。 『古德食間』という店で、新鮮な果物で作るジュースが美味しいんです。人工的ではない、天然の色が鮮やかで見た目もとてもかわいいんですよ」

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Profile
1990年生まれ。父を早くに亡くし、16歳から家計を助けるためにアルバイト。2008年にモデルデビュー。09年にオンラインゲーム「殺很大」のCMでブレイク。10年にアルバム『Honey』をリリース。その他多くのテレビドラマと映画に出演。ドラマ出演作は『小資女孩向前衝』(11年)、『愛上巧克力』(12年)、『徵婚啟事』(14年)、『滾石愛情故事-愛我別走』(16年)、『劣人傳之詭計』(16年)など。映画作品は『南方小羊牧場』(12年)、『愛情無全順』 (13年)、『活路:妒忌私家偵探社』(14年)、『幸福御守』 (14年)、『舞鬥』(15年)など。『志氣』(13年)では同年金馬獎の最優秀新人賞受賞。最新作は2017年1月上映予定の『西城童話』。


取材・文:張引真(編集部)/写真提供:晴天影視

(2016年12月号掲載)

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