信(SHIN)

台北アリーナで5年ぶりライブ開催!

台湾コンサートの殿堂台北アリーナで、5月20日にライブを開催する信。
2002年にロックバンド信樂團のボーカルとしてデビューした信は、厚みのあるハイトーンボイスが魅力的で、メリハリある高い歌唱力を持った歌手です。「一了百了」、「天高地厚」、「One Night In 北京」、「死了都要愛」などの曲で台湾、中国大陸から大きな人気を博し、ヒットを飛ばし続けました。
その後、2007年3月にバンドから脱退、ソロのファーストアルバム『我就是我』をリリース。バンド時代に劣らず、高音域から低音域までを自在に操るボーカルを披露し、LA、南米、欧州の海外でもツアーを開催するなど、ずっと第一線で活躍しています。今回のインタービューでは最新アルバム、5/20に控えた台北アリーナライブについてお話を伺いました。

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―昨年の年末にリリースしたアルバム『大爺門』はほぼ全曲をご自身で作詞作曲されたそうですね、製作の過程はどうでしたか。

「順調でした。学生みたいな宿題やレポートの締め切りとは違って、創作はとても個人的なことですから締め切りを設けていません。詰まったらいったん止めて、気持ちが上向いたらまたやる、という感じでとても自由でした。でも作っている時は、商売人になるか芸術家になるかという点について考えました。流行性を考慮せず自分の気持ちや考えばかりを書いていたら聞いてくれる人はいるのか、自己満足になるだけじゃないかなと。しかし後になってそれは考えすぎだと結論を出しました。自分はあくまでポップミュージックの歌手ですし、ポップミュージックの中に芸術的な価値を加えればいいのだと思いました。流行の要素がありつつ深みがある、『大爺門』はそのような作品です」

―製作において一番大切にしているいることは何ですか。

「もちろん歌をちゃんと表現することです。のどのケアは、よく眠り辛い食べ物やお酒を控えること。以前はロサンゼルスなど空気がいいところで録音していましたが、今回はスケジュールの関係で台湾でレコーディングしました。でもやはり、湿気がひどいと鼻は詰まりますね」
――アルバムの中で特に気に入っている曲はありますか。
「『搖滾區』(アリーナ席)です。タイトルだけ見ると、にぎやかで楽しい歌だという印象を与えるかもしれませんが、実は違います。あえて人生で一番困難な状態に陥った時、谷底にいる状態を例えました。私の歌は、どれも希望に満ちた明るい感じの曲ではないです。なぜなら現実はそうじゃないから。暗い部屋の中で窓を割るとそこから日差しが差し込むように、生活は苦しいけれど、いつかは良くなるということを表現したいんです」

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―他に印象深いフレーズはありますか。

「『掌紋算命』という曲の“臉靠過來 用掌紋算命 五道血痕就能夠清醒(顔を出して、手相占い[手のひら]ではっきりさせてあげる)”。これは実は平手打ちをして正気に戻らせるという意味です。たとえ、何でも占いに頼りたい人でも、実は自分の心の中に答えがあると思うので、たたいて正気に戻すという曲です」
ライブは25歳のテンションで

―間もなく、5年ぶりに台北アリーナでコンサートをされますね。

「(台湾の)歌手だったら、みんな台北アリーナでコンサートを開くのを目指すでしょうね。私は小さいころからそんな大きな舞台で歌うのを夢見ていました。錢櫃(カラオケチェーン店)に行っては、個室ではなく、多くの人がいるホールで歌っていました。観客がいることがとてもうれしかったし、自分はすごいなとも思いましたね(笑)。もちろん今もすごいですよ。以前はいつまで歌い続けられるだろうかと思ったこともありましたが、最近歌の番組に出たら『全然大丈夫~自分はまだすごいじゃん!』と思えました。前はできなかったことができるようになり、まだこれまでの自分を越えることができます。年齢はあまり関係ないようで体力もあります。ですから今回のコンサートは25歳のテンションでやっていきたいと思います。選曲は難しい曲ほど最初に持ってきて、どれだけ自分がすごいのかということを見せつけて絶対に皆を驚かせます(笑)」

―2012年エイベックスのイベント「a-nation」では日本にも来られましたね。

「覚えていますよ。会場はSHIBUYA-AXで、周辺でグッズなども販売していました。印象に残ったのは、日本の方が手を振る時、全員の動きがそろっていたことです。コンサートに行ったら、ワイルドでちょっと混乱ぎみになるのが普通だと思っていたのですが、これも文化の違いですね。面白かったです」

―過去の作品でターニングポイント、節目となったものはありますか。

「ないです。すべての作品は私にとって同じ重さです。ある曲がヒットして一億人が聴いたとしても、歌は歌であることに変わりはないし、昔から他人の評価で特に舞い上がったり、落ち込んだりはしませんから。例えばあなたたち(記者)に誰にインタービューしたことがターニングポイントと聞いたら答えられますか。すべての作品が日々やるべきことを果たした成果だから、一つの作品をターニングポイントや節目としてしまうのは大げさな気がします」

―そうかもしれませんね。では普段はどんな音楽を聞かれますか。

「好きなジャンルは広いです。ジャズ、クラシック、メタル、電子音楽など全部好きです。iTunesにはマックスになるほど曲が入っています。最近聞いた中で一番印象に残ったのは中国の歌手の郭頂の歌ですね。とても良かったのに何でヒットしないんだろうかと不思議なくらい。(シンガー・ソングライターの)小宇に聞かせたら、彼もいいと言っていました。昔CDを買う基準は表紙に顔が映ってないものでしたね。それが真剣に音楽を作っている証明だと思うから。私のは仕方がないですよ、かっこいいから載せないといけないでしょう(笑)」

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―休みには何をされていますか。

「主に海外旅行に行きます。仕事でもよく海外に行くのですが、長い休みがもらえたらやっぱり海外に行きますね。ヨーロッパの国はほぼ全部、そのほかアメリカ、南米、中米、キューバ、バハマ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイなど60カ国ほど行きましたね。それぞれに違う文化と景色があってとても面白いです。両親を連れて1回だけツアーで旅行に行ったのですが、みんなが私と写真を撮りたがるから、まるで自分が移動観光スポットになった気分でしたよ」

―旅の達人ですね。台湾の楽しみ方を読者の皆さんにも教えてもらえますか。

「『な~るほど・ザ・台湾』が紹介したスポットとグルメを見ればいいんですよ(笑)。台北ならMRTが便利だから、MRTに乗って行き当たりばったりで行けばいいんじゃないかな。私は例えばロンドンに行ったら地下鉄に乗って、すべての駅で降りてみて周辺をぶらぶら回るんです。ロンドンを周遊できて満喫できますよ」

―美食家だということもお聞きましたが、台湾でお薦めの食べ物はありますか。

「小籠包よりも牛肉麺! 『牛爸爸』、『史記正宗牛肉麵』、『史大華精緻麵食』、西門町の『牛店』などの店が美味しいと思います」

(2017年5月号掲載)


プロフィール
1971年生まれ。身長191センチ。2002年、ロックバンド信樂團でデビュー。05年ソロのカバーアルバム『S pecial thanks to—感謝自選輯』をリリース。07年、バンドから脱退、『我就是我』(07)、『集楽星球』(08)、『趁我』(09)、『黎明之前』(11)、『我記得』(12)、『反正我信了』(15)などをリリース。最新アルバムは2016年12月に発売した『大爺門』。


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信『GentleMonster』ツアー
時間:2017/5/20 19:30
場所:台北アリーナ(台北市松山區南京東路四段2號)
主催:華研國際

 

取材・文:張引真(編集部)/撮影:彭世杰/取材協力:メーカーズシャツ鎌倉 台北店

 

 

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