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辦桌

擴音器 台湾語は北部、中部、南部と各地方、各家庭によって発音が異なることがあります。ここでは、異なる地方出身の台湾語ネーティブの発音を複数収録しました。

[台湾語] 辦桌

    (バンドォッ)

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 [日本語訳] 伝統的な台湾の酒宴

[例文]  行,佮我來去食辦桌。

(ギャン ガッ グァ ライ ギ ジャッ バン ドォッ)

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[台湾華語]  走,跟我去吃酒席。

[日本語訳] さあ、宴会に行きましょう。

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日本でも公開された2013年の台湾映画『總鋪師』(邦題:祝宴!シェフ)。台湾の独特な祝宴料理がテーマです。
「總鋪師」は通常、台湾語で「ゾンポーサイ」と発音することが多く、料理長という意味です。ところが、總鋪師が指揮を取るのは高級料理店のキッチンというよりも、多くの場合は野外や屋外での、その場限りの即席宴会場なのです。
昔の台湾の農耕社会ではレストランもないので、冠婚葬祭の時だけ村の空き地などに円卓を並べ、日頃の感謝の意を込めて、みんなにごちそうを振る舞いました。円卓の卓から取って「辦桌(バンドォッ)」=酒宴を設ける、という表現ができたと思われます。
つまり、本来は円卓を並べたごちそうのことが「辦桌(バンドォッ)」なのです。特に台湾の南部に行くと、屋外で豪勢に行われるイメージが強いです(ちなみに、所狭しの台北市内では屋外の「辦桌(バンドォッ)」はどう考えても無理です)。
「辦桌(バンドォッ)」の日になると、朝から、總鋪師の下で大勢のスタッフが忙しく動き回ります。空き地に大きなテントを張ったり、いくつもの円卓や椅子を並べたり、食器のセット、料理の準備、配膳、片付け、お客さんへのもてなしなど、大人から子ども、時には犬や猫までテーブルの下に入り混じり、みんなわいわいがやがや、たわいのない話をしながら、次から次へと運ばれてくる豪華な料理を頬張ります。熱気あふれる戦争のようですが楽しい光景でもあります。

料理は種類も豊富。前菜をはじめ、野菜、魚、肉、スープとこれでもかというくらい本当にたくさん出てきます。もちろん、デザートや果物までちゃんと用意されています。

こんなにたくさんの料理、食べきれなくてもったいないと思うあなた。大丈夫。最後は持ち帰り用の袋までみんなに配られます。好きなだけ持ち帰ってもらっていいのです。持ち帰って、またさらに出席できなかった隣人に配ることもあるというくらい、お客さんに喜んでもらいたいという台湾人のおもてなし精神の現れです。
通常の「辦桌(バンドォッ)」は12品か16品で、料理の数から、各テーブルに座る人数、ご祝儀の金額まで、慶事の時はすべてが割り切れる偶数でなければなりません。

ちなみに、偶数であっても「4」(sì)の発音は「死」(sǐ)と似ていることから忌み嫌われます。

「6」(liù)は「六六大順」(liù liù dà shùn)=すべてうまくいく、「8」(bā)は「發」(fā)=發財(fā cái)=お金持ちになる、という意味合いから人気があります。

ぜひ、台湾人の友達から誘ってもらって一度「辦桌(バンドォッ)」を体験してみてください。
胃袋、二つあればなと思うに違いありません。

(文:趙怡華/2017年10月号掲載

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